新システム体系ユーティリティ（新ＨＩ）
- １ 新ＨＩ
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昔のオフコンのＯＳがＩＴＯＳという名前だった頃もユーティリティやメニューのインタフェースは統一されていましたが、１９９０年にＡ−ＶＸになってからそれらを一層統合させたものが登場しました。ユーティリティやメニューなどのインタフェース・操作性を統合・統一したものを新システム体系ユーティリティといいます。
従来バラバラにあったユーティリティをシステムメニューで統一し、ユーザメニューの画面もシステムメニューと同じ操作方法に統一しました。そしてメニュー画面はＧＵＩにし、マウスで（ある程度）操作できるようになっています。これをＮＥＣのオフコンでは「新Ｈｕｍａｎ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ（新ＨＩ）」といいます。
ユーティリティ ＋ メニュー ＋ ＲＵＮコマンド行 ＋ ＧＵＩ化 ＋ マウス対応
＝ 新システム体系ユーティリティ（新ＨＩ）下に示した画面が新ＨＩの思想で作られた新システム体系ユーティリティの画面です。なんとなくＧＵＩっぽい画面です。しかしよく見ると文字だけでアイコンのようなグラフィックは一切ありません。
Ａ−ＶＸはシステムの設定で、新システム体系ユーティリティを使えるか、使えないかを変更できます。
- 使えない
- 使えるが、初期状態の保守画面では新システム体系の画面を表示しないようにしている
- 使える。常に新システム体系の画面を表示している
「使えない」設定になっている場合は、新システム体系のメニュー画面やユーティリティは使えません。
もし使える状態で、システムメニューの画面になっていない場合は、「ＰＦ９」キーを押すとシステムメニューの画面になります。（ＰＣ／ＷＳエミュレータの場合の規定値のキーは「Ｆ９」キー）この状態でＰＦ９キー（Ｆ９キー）を押すと
下のようにシステムメニューになります。
こうならずに、エラーメッセージが出た場合は、「使えない」設定になっています。
- ２ マウス対応
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マウスが使えます！（あたりまえか）
ここで突然昔話です。いらないという人は読み飛ばしてください。
１９９０年当時からマウスでクリックして操作できました。当時は、オフコンの専用端末とそれに接続する専用のマウスを使って操作をしていました。 その名残がＮＥＣの公式の「システム基本操作法説明書」の最初の方に書いてある注意「本機能が動作するワークステーションは下記のとおりです。」以下の説明文になります。
この頃登場したＰＣ／ＷＳエミュレータではマウスは使えませんでした。つまりパソコンにつながれているマウスでは、新システム体系ユーティリティは操作できず、キーボードのショートカットで操作するしかありませんでした。
当時はオフコンの専用端末を使うのが通常で、パソコンで接続して使うことはほとんどなかったのでそれで問題ないという判断だったのでしょう。
その後、パソコンのＰＣ／ＷＳエミュレータでオフコンに接続して使うのが主流となりました。（オフコンの専用端末は１９９０年代後半には販売終了しました。）そうなるとＰＣ／ＷＳエミュレータでマウスが使えないのは不便という話になったのか、Ａ−ＶＸ４ Ｒ４．５からＰＣ／ＷＳエミュレータでマウスで操作することができるようになりました。
以前、ＰＣ／ＷＳエミュレータでパソコンのマウスが使えなかったので、私個人的には「新システム体系のユーティリティ使えないな」というイメージが強かったので、その後はあまり使っていませんでした。この文章を書くために改めて調べたところ、思ったより多くの個所でマウスで操作できるようになっていて驚きました。ただ昔の専用端末と比べるともう少しいろいろなところがマウスで操作できたような気がするのですが・・・。
- ３ キーボード操作
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新システム体系の画面ですが、マウスではなく、キーボードで操作することもできます。
マウスで操作できない？ようなところもあるような気がするので、そういう時はキーボードで操作します。これはＷｉｎｄｏｗｓのショートカットキーのようなものです。
１つ問題なのは、Ａ−ＶＸキーボードはパソコンのキーボードよりキーの種類が多いことです。新システム体系の画面で使用するキーは、Ａ−ＶＸキーボードにしなない”特殊なキー”を使うことが多いです。そしてＰＣ／ＷＳエミュレータは、Ａ−ＶＸキーボードの特殊なキーをパソコンのキーに無理やり割り当てられています。「ローカルＷＳキー」に対応するのが、「ＳＨＩＦＴキー」と「ＣＴＲＬキー」と「Ｆ２キー」を同時に押します、などと１つのキーに対応するのが３つのキー同時押しいうのもあります。使い辛いです。
おまけに、ＮＥＣの公式の説明書では、キー操作の説明はＡ−ＶＸキーボードのキーで説明しています。例えば、説明書に「前進キーを使用します。」と書いてあると「前進キーは、パソコンではどのキーに割り当てられている？？」といちいち探さないといけないのです。これは苦労します。
という訳で、新システム体系でよく使うキーの対応表を作ってみました。
「専用端末キー」は専用端末のＡ−ＶＸキーボードで使用するキー、「パソコンキー」は、パソコンのＰＣ／ＷＳエミュレータで割り当てられているキーです。ＰＣ／ＷＳエミュレータは割り当てキーを変更できるようになっているで、規定値状態でのキーを示しています。
キーの割り当てがどうなっているかは、ＰＣ／ＷＳエミュレータの「設定」でわかるので、そこで確認してください。
- ４ メニューの説明
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メインとなるメニューのウインドウです。システムメニューもユーザメニューも同じ形です。
一番上の１行がタイトル領域です。ウインドウのタイトルが表示されます。下の画面では「システムメニュー」と出ています。
次の水色の行がアクションバー領域です。下の画面はアクションバーが１行だけですが、複数行の場合もあります。
Ｗｉｎｄｏｗｓのメニューバーのようなものです。真ん中の白くて広い領域がメニュー項目領域です。システムメニューやユーザメニューのメニュー項目が表示されます。
その下がコマンド入力域です。起動するメニュー項目番号を入力したり、ＲＵＮコマンドを入力するところです。
一番下がシステムメッセージ行です。いろいろなメッセージ（主にエラーメッセージ）が表示されます。
- ５ 各ウインドウの説明
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ウインドウとかダイアログボックスとかメッセージボックスとか、ＷｉｎｄｏｗｓやＬｉｎｕｘでもおなじみなので、特に詳しい説明は不要だと思います。
- メニューウインドウ
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保守作業用のシステムメニューとユーザが自由に作成するユーザメニューの２種類があります。
システムメニュー
ユーザメニューの例
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［↑］キー
［↓］キー［↑］キー
［↓］キー決定 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー アクションバーへ移動 ［ＰＦ１０］キー ［ＳＨＩＦＴ］キー＋［Ｆ１０］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー メニューから項目を選択するには、カーソルを［↑」［↓」キーで移動させて［リターン］キー（［Ｅｎｔｅｒ］キー）を押して決定するか、左側の番号を入力して［リターン］キー（［Ｅｎｔｅｒ］キー）を押します。マウスで直接クリックして選択することもできます。
下側のＲＵＮコマンド入力行に、直接コマンドを入力してアプリケーションやユーティリティを実行することもできます。
ロードモジュールにプログラム選択名を付けている場合は、プログラム選択名＋［ＡＤＶＡＮＣＥ」キーでロードモジュールを起動することもできます。
ロードモジュールにリスタートエントリが設定されている場合は、［�機魯�ー（［Ｓｈｉｆｔ］キー＋［Ｆ８］キー）でリスタートエントリから起動することができます。メニューを終了するときは、「99」を入力して［リターン］キー（［Ｅｎｔｅｒ］キー）を押します。（アクションバーに移動して「99/終了」を選択しても終了します。）
アクションバーに移動して「G/グループ」を選択すると、メニュー間で移動することができます。
- アクションバー
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メニューの上の方にある水色の場所がアクションバーです。Ｗｉｎｄｏｗｓのメニューバーのようなものです。
システムメニューのアクションバー
領域登録機能のアクションバー
データ操作支援のアクションバー
項目を選択して、オプションを入力したり、実行したり、終了したりすることができます。実行や終了は、キーを押せば実行できるので、アクションバーに移動して選択はあまりしないかもしれません。
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［→］キー
［←］キー［→］キー
［←］キー決定 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー アクションバーから移動 ［ＰＦ１０］キー ［ＳＨＩＦＴ］キー＋［Ｆ１０］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー プログラムの終了 ［ＰＦ９］キー ［Ｆ９］キー カーソルを［→］キーや［←］キーで左右に移動して［リターン］キー（［Ｅｎｔｅｒ］キー）を押して決定します。するとプルダウンメニュー、カスケードメニューやサブウインドウ、チャイルドウインドウが表示されます。
カーソルを移動するのではなく、左側の１文字を押すことによって選択することもできます。例えばデータ操作支援のアクションバーで［E］キーを押すと編集のサブウインドウを表示できます。
なんとなくこのアクションバーの項目の選択はマウスで操作できないような気がします。
- プルダウンメニュー、カスケードメニュー
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アクションバーで項目を選択すると下側に新しく選択肢が出てくることがありますが、これがプルダウンメニューです。プルダウンメニューから項目を選択すると、さらに左側にカスケードメニューが表示されることもあります。
プルダウンメニュー
カスケードメニュー
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［↑］キー
［↓］キー
［→］キー
［←］キー［↑］キー
［↓］キー
［→］キー
［←］キーカスケードメニューの表示 ［→］キーまたは［リターン］キー ［→］キーまたは［Ｅｎｔｅｒ］キー プルダウンメニュー表示に戻る ［←］キーまたは［ＰＦ９］キー ［←］キーまたは［Ｆ９］キー 決定 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー アクションバーに戻る ［ＰＦ９］キーまたは［ＰＦ１０］キー ［Ｆ９］キーまたは［ＳＨＩＦＴ］キー＋［Ｆ１０］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー - サブウインドウ
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機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［↑］キー
［↓］キー
［→］キー
［←］キー［↑］キー
［↓］キー
［→］キー
［←］キー移動 ［ＳＫＩＰ］キー ［Ｔａｂ］キー グループの選択 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー 機能の実行 ［ＡＤＶＡＮＣＥ］キー ［Ｆ１０］キー アクションバーへ移動 ［ＰＦ１０］キー ［ＳＨＩＦＴ］キー＋［Ｆ１０］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー サブウインドウの終了 ［ＰＦ９］キー ［Ｆ９］キー - チャイルドウインドウ
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サブウインドウからさらにサブウインドウが表示される場合があります。このサブウインドウをチャイルドウインドウといいます。
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［↑］キー
［↓］キー［↑］キー
［↓］キー決定 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー アクションバーへ移動 ［ＰＦ１０］キー ［ＳＨＩＦＴ］キー＋［Ｆ１０］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー チャイルドウインドウの終了 ［ＰＦ９］キー ［Ｆ９］キー - ダイアログボックス
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何らかの情報を入力するためのウインドウです。
ラジオボタン、プッシュボタン、エディットボックス、リストボックス、チェックボックスといったフォームがあります。使い方はＷｉｎｄｏｗｓやＬｉｎｕｘとほぼ同じです。
下はラジオボタンの例
エディットボックスやリストボックスの例
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［↑］キー
［↓］キー
［→］キー
［←］キー［↑］キー
［↓］キー
［→］キー
［←］キー移動 ［ＳＫＩＰ］キー ［Ｔａｂ］キー アクションバーへ移動 ［ＰＦ１０］キー ［ＳＨＩＦＴ］キー＋［Ｆ１０］キー 項目選択 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー チェックボックスの状態変更 ［ＳＰＡＣＥ］キー ［ＳＰＡＣＥ］キー 画面の移動 ［前進（ＰＦ１７））］キー
［後退（ＰＦ１８）］キー［Ｓｈｉｆｔ］キー＋［ＰａｇｅＤｏｗｎ］キー
［Ｓｈｉｆｔ］キー＋［ＰａｇｅＵｐ］キーダイアログボックスの終了 ［ＡＤＶＡＮＣＥ］キー ［Ｆ１０］キー 取り消し ［ＰＦ９］キー ［Ｆ９］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー - メッセージボックス
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メッセージボックスは、エラーメッセージや何らかの情報を表示するためのものです。
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［→］キー
［←］キー［→］キー
［←］キー決定 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー メッセージボックスの終了 ［ＡＤＶＡＮＣＥ］キー ［Ｆ１０］キー - ヘルプウインドウ
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いつでもヘルプを表示することができます。
私はよくヘルプを表示した後に「あれ、上下に移動するにはどのキーを押せばいいんだっけ？」と悩むことがあります。
パソコンの場合は、規定値状態では複数のキーを押す操作になるので、忘れやすいです。
機能 専用端末キー パソコンキー カーソルの移動 ［→］キー
［←］キー［→］キー
［←］キー画面の移動 ［前進（ＰＦ１７）］キー
［後退（ＰＦ１８）］キー
［ＰＦ２１］キー
［ＰＦ２２］キー［Ｓｈｉｆｔ］キー＋「ＰａｇｅＤｏｗｎ」キー
［Ｓｈｉｆｔ］キー＋［ＰａｇｅＵｐ］キー
［ＰａｇｅＤｏｗｎ］キー
［ＰａｇｅＵｐ］キー項目の選択 ［リターン］キー ［Ｅｎｔｅｒ］キー ヘルプウインドウの終了 ［ＡＤＶＡＮＣＥ］キー ［Ｆ１０］キー 取り消し ［ＰＦ９］キー ［Ｆ９］キー ヘルプウインドウ表示 ［ＨＥＬＰ］キーまたは「ＰＦ１」キー ［Ｅｎｄ］キーまたは［Ｆ１］キー
- ６ もう一つのユーザメニュー画面
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新システム体系ユーティリティで作成したユーザメニューを、新システム体系ユーティリティを「使用しない」にしているＡ−ＶＸで実行するとどうなるか？下のような画面になります。
もう一つこのようなメニュー画面になるパターンがあります。ロードモジュール型メニューです
メニュー保守ユーティリティで、メニューパラメータをロードモジュールに変換するとロードモジュール型メニューになります。
