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性能測定機能

1 性能測定機能とは

性能測定機能を利用して、オフコンの性能を測定することができます。A−VXのディスクアクセス率やプリンタ使用率の情報を取得することができます。
性能測定機能で性能測定を取得した後は、その結果を分析してボトルネックを調査したりすることができます。

Windowsのパフォーマンスモニタやパフォーマンスログを使用します。

性能測定機能で採取することのできる性能データは以下の通りです。

オブジェクト採取される性能データ
A-VX_Systemシステム全般にかかわる基本的なデータ
A-VX_DiskA-VXからみた論理的なディスク装置に関するデータ
A-VX_ThreadA-VX配下のスレッドで動作するロードモジュールに関するデータ
A-VX_FileA-VX配下のディスク装置上のファイルに関するデータ
A-VX_StationA-VX配下のワークステーション(端末)に関するデータ
A-VX_PrinterA-VX配下のプリンタに関するデータ
A-VX_MM3A-VXメッセージ管理3配下の通信回線に関するデータ
A-VX_MemoryA-VXシステムが使用するメモリリソースに関するデータ

どれもA−VXに関する部分の情報に限ったデータになります。例えばA-VX_Diskは純粋にA−VXがディスクにアクセスした部分であって、システム全体(Windows+A−VX)のものではありません。

A−VXはWindows上の仮想環境上で動いているので、性能分析を行うにはWindows側の性能も確認する必要があります。
性能を分析する場合は、まず全体の性能を分析して問題がA−VXの部分にありそうなら次に性能測定機能で測定するか、逆にまずA−VXの性能測定して、次にそれが全体の性能にどのくらい影響しているかを見てみるか、になると思います。

ちなみに今はWindowsの仮想環境なので、Windowsのパフォーマンスモニタを利用していますが、とても昔の専用ハードウェアや専用OSの時代は、性能測定ツール(#PFM)というツールを使用して、パフォーマンスを調査していました。#PFMはCPU使用率やファイルI/O回数などおよそ60程度の項目の性能を計り、ファイルに情報を出力し、グラフ表示して分析することができました。

2 各オブジェクトのカウンタ

各オブジェクトで測定できる項目(カウンタ)を示します。

★A-VXシステムオブジェクト(a-vx_System)

システム全体の情報を取得します。

カウンタ名説 明
ThreadA-VX配下の現在動作中のスレッド数
Thread Load/secA-VX配下のスレッドが起動された回数
Thread Overlay/secA-VX配下のスレッドがオーバレイをメモリにロードした回数
Disk Logical Transfer/secA-VX配下のタスクがディスク上のファイルに対して論理的にI/Oを発行した回数
Station Logical Transfer/secA-VX配下の全ワークステーション(端末)について論理的にI/Oを発行した回数
Station Physical Transfer/secA-VX配下の全ワークステーションについて実際にI/Oを発行した回数
Printer Logical Transfer/secA-VX配下の全プリンタについて出力要求を発行した回数
Printer Physical Transfer/secA-VX配下の全プリンタについて実際に出力した回数
MM3 Logical Transfer/secMM3配下の通信回線に対して論理的にI/Oを発行した回数
MM3 Physical Transfer/secMM3配下の通信回線に対して実際にI/Oを発行した回数

★A-VX ディスクオブジェクト (A-VX_Disk)

ディスク毎の情報を取得します。

カウンタ名説 明
Disk Transfer/secディスクに対して実際にアクセスを行った回数
Avg. Disk Byte/Transferディスクとのデータ転送時に発生した平均バイト数
Disk Busy Wait Tasksディスクが使用中のため、I/O待ち状態にあるスレッドやシステムタスクの数

★A-VX スレッドオブジェクト (A-VX_Thread)

スレッド毎の情報を取得します。

カウンタ名説 明
Thread Numberロードモジュールが動作しているスレッド番号
Task Numberスレッド内のロードモジュール起動番号
Process IDWindowsで割り当てられたこのプロセス(ロードモジュール)の一意な識別子
Task Priorityロードモジュールの実行プライオリティ
Use Fileスレッドが使用中のファイル数
File Logical Transfer/secスレッドがファイルに対しI/Oを要求した回数
File Physical Transfer/secスレッドがファイルに対しI/O要求を行いディスクに物理的にアクセスした回数
File Logical Read/secスレッドがファイルに対しREAD要求を発行した回数
File Logical Write/secスレッドがファイルに対しWRITE要求を発行した回数
File Open/secスレッドがファイルに対してOPEN要求を発行した回数
File Close/secスレッドがファイルに対してCLOSE要求を発行した回数
Station Logical Transfer/secスレッドがワークステーションに対しI/O 要求を発行した回数
Station Physical Transfer/secスレッドがワークステーションに対しI/O要求を行い実際にI/Oを発行した回数
Printer Physical Transfer/secスレッドがプリンタに対し出力要求を行った結果、実際にプリンタに出力した回数
MM3 Open/secスレッドがMM3に対しENABLE命令を発行した回数
MM3 Close/secスレッドがMM3に対しDISABLE 命令を発行した回数
MM3 Send/secスレッドがMM3に対し送信命令を発行した回数
MM3 Receive/secスレッドがMM3に対し受信命令を発行した回数
MM3 Receive No-data/secスレッドがMM3に対し発行した受信命令が、受信データなしで終了した回数

★A-VX ファイルオブジェクト (A-VX_File)

ファイル毎の情報を取得します。

カウンタ名説 明
Shared Tasksファイルを共有しているタスク数
Maximum Shared Tasksファイルを共有していたタスク数の最大値
File Logical Transfer/secファイルに対してI/O要求を発行した回数
File Physical Transfer/secファイルに対しI/O要求を行った結果、物理的にディスクにアクセスを行った回数。RDBファイルはカウントされない
File Logical Read/secファイルに対しREAD 要求を発行した回数
File Logical Write/secファイルに対しWRITE要求を発行した回数
File Physical Read/secファイルに対しREAD要求を行った結果、実際にディスクへREADを発行した回数。RDBファイルはカウントされない
FILE Physical Write/secファイルに対しWRITE要求を行った結果、実際にディスクへWRITEを発行した回数。RDBファイルはカウントされない

★A-VX ステーションオブジェクト (A-VX_Station)

ワークステーション(端末)毎の情報を取得します。

カウンタ名説 明
Station Logical Transfer/secワークステーションに対しI/O 要求を発行した回数
Station Physical Transfer/secワークステーションに対しI/O 要求を行い、実際にI/O が発行された回数
Avg. Station Byte/Transferワークステーションに対して発行したI/O 平均転送バイト数

★A-VX プリンタオブジェクト (A-VX_Printer)

プリンタ毎の情報を取得します。

カウンタ名説 明
Printer Physical Transfer/secプリンタに対し出力要求を行った結果、実際に出力した回数
Avg. Printer Byte/Transferプリンタに対して出力したデータの平均転送バイト数

★A-VX MM3 オブジェクト (A-VX_MM3)

メッセージ管理3(MM3)配下の通信回線毎の情報を取得します。

カウンタ名説 明
MM3 Send/sec通信回線に対し送信要求を発行した回数
MM3 Receive/sec通信回線から受信した回数
Avg. MM3 Byte/Send通信回線に対し送信したデータの平均バイト数
Avg. MM3 Byte/Receive通信回線から受信したデータの平均バイト数

★A-VX メモリオブジェクト (A-VX_Memory)

システムで使用しているメモリの情報を取得します。

カウンタ名説 明
Max DMA Size(Kbytes)システムで利用可能なDMA の最大サイズ
Used DMA Size(Kbytes)システムで使用中のDMA サイズ
Max Unit Countシステムで利用可能なUnit Count の最大値
Reserved Unit Countシステムで予約済みのUnit Count
Free System Buffer(Kbytes)システムで利用可能なシステムバッファの空き領域の合計サイズ

A−VXは、システムが使用するメモリをDMA(Dynamic Memory Area)という領域から必要に応じて切り出して使用していきます。この領域が無くなると、これ以上システムが動けなくなるので、「DMAオーバフロー」と呼ばれるエラーが発生するらしいです。

Unit Countは、タスクを動かすためにシステムが用意するメモリ領域です。DMAという領域から切り出して使用するようです。この領域がMax Unit Countを越えるとシステムが動けなくなるようです。

システムバッファは、上記のDMAやディスクバッファ、通信用バッファなどが含まれます。 /p>

3 A−VXのパフォーマンス調査

以前書いていたものがあるので、そのリンクを以下に示します。

パフォーマンス調査 おおまかに性能を見てみる