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沖電気工業のオフコン


1.1 OKITAC System9シリーズ

沖電気工業は、1971年以前にも既にオフコンクラスあるいはこれに近いコンピュータとしてOKITAC5000、OKIMINITAC710等を発表していました。

1975年に日本電子工業振興協会(1970年代当時の名称)がオフィスコンピュータについての定義を発表すると、オフコン市場が立ち上がってきたと見て、沖電気も本格的にオフィスコンピュータ分野に乗り出すことになりました。

こうして1976年8月に発表されたのが、OKITAC System9シリーズです。
このシリーズはモデル3,5,7の3モデルから構成され、モデル3がフロッピーディスク主体の下位モデル、モデル5が固定ディスク主体の中位クラスのモデル、モデル7がカートリッジディスク主体の上位モデルとなっていました。

特徴として、パネルディスプレイと呼ばれる文字表示装置がキーボード横に付いており、40字×2行の80文字と当時としては比較的大量の文字を表示することができました。
オフコン本体の形状は当時流行のデスク(机)型で、天板上手前にキーボード、奥にプリンタ装置、左側にパネルディスプレイが取り付けられ、本体は(今の事務机でいうと)左の引き出しの部分にあり、そこにフロッピーディスク装置等も付けられていました。フロッピーディスク装置は片面8インチ(1枚辺りの容量は243キロバイト)が2台の構成となっていました。モデル5,7にはワークステーションが1台接続可能となっています。
またこの頃はメモリや中央処理装置など主要部はまだICで構成されていました。

モデル3のOSはBOS/F、モデル5、7はBOS/Dという名前で、アプリケーション開発言語としてアセンブラ、COBOLの他に簡易言語のBPL、BPPが用意されていました。

1978年3月にSystem9ペンタッチシリーズとして3モデルを追加します。これは従来の3モデルのマイナーバージョンアップモデルで、キーボードの代わりにペン式のワンタッチ入力装置を追加したモデルです。
以降このペン式ワンタッチ入力装置は、沖電気のオフコンの特徴の1つとなります。



1.2 沖電気の漢字オフコン

2年以上に渡ってSystem9モデル3,5,7シリーズ(と入力装置を強化したペンタッチシリーズ)を販売し続けるように、オフコン販売にいまひとつ力の入らない感のあった沖電気ですが、1978年末から1979年前半にかけての大幅な組織改革に伴って、オフコンが重点商品として位置付けられ、新モデル開発と販売の注力することになりました。
1978年度のオフコン販売目標を1000台と高らかに宣言、弱体だったオフコン販売網の整備にも乗り出します。1978年12月に販売店を募集し20社程度拡充、約70社の販売店と沖電気直販の2系統の販売ルートを確立しました。

こうして販売体制が整った1979年5月、新しいSystem9シリーズ(OKITAC System9モデル30P、30C、55P、55C)を発表します。さらに8月にはこの4モデルに対応するペンタッチシリーズと漢字モデルであるSystem9 モデルK30、K55が発表されました。

モデル30が従来のモデル3を継承するものでフロッピーディスク運用主体のモデル、モデル55がモデル5,7の後継でカートリッジディスク主体のモデルとなっています。

形状は、従来と同様にデスク型を継承していますが、ハードウェアスペックは大幅に強化されています。フロッピーディスク装置は従来の8インチ片面から8インチ両面倍密度で容量1メガバイトのものに変更、通信回線も回線速度9600bpsを最大5回線まで接続可能になりました。後に説明するようにディスプレイ装置やワークステーションも強化されています。

名称の後ろに付いているPとCは本体天板上に設置されている出力装置の種類を表しています。
Pが付くモデルは、従来通り表示文字数が80文字のパネルディスプレイとOCR機能付き活字式シリアルプリンタが付いているものです。この当時、沖電気のオフコンに限らずおおよそ全てのメーカーのオフコンの文字表示装置は、主に入力確認用としての用途しかありませんでした。このため、多くの文字が表示されるディスプレイ画面よりも、キーボードの横についているコンパクトなパネルディスプレイの方が、キーの打ち間違いが確認し易いという理由により、ユーザに根強い人気がありました。
一方Cが付くモデルは、48字×20行の文字を表示する能力を持つCRTディスプレイとドット式シリアルプリンタが付いているキャラクタ・ディスプレイ中心で運用するモデルです。

OSはモデル30がBOS/F、モデル55がBOS/Dと従来のままでしたが、機能は大幅強化されてマルチユーザ、マルチジョブで運用可能なマルチビリングマシンとなり、ワークステーションを最大8台まで接続することが可能になっていました。

OKITAC System9ペンタッチシリーズも30P、30C、55P、55Cの4モデルで構成され、基本的に通常モデルのキーボードの代わりにペン式ワンタッチ入力装置が取り付けられたものでした。

K30とK55の2モデルは、従来のアルファベット、数字、カナ文字の他に漢字も扱えるモデルです。

漢字の入力こそコード入力でしたが、第一、二水準漢字を含め6,349種類の漢字を扱うことができ、さらにディスプレイにもプリンタにも漢字を表示することができました。当時このスペックを上回るのは東芝のオフコンぐらいで、高い水準の日本語処理能力を誇っていました。
特に沖電気のオフコン用漢字プリンタは他社のオフコン用プリンタと比べると文字が高速できれいに印字されるため好評でした。この優秀なプリンタは三菱電機やJBCCなどのオフコンメーカーにOEM提供され、これらのメーカーのオフコン用プリンタとしても使用されています。

System9漢字シリーズは兼松ニクスドルフコンピュータにOEM供給されています。



1.3 ラインアップ強化

1970年代末から1980年代初頭にかけては、一連のオフコンブームによりオフコンの性能向上が著しかった時期で、オフコンメーカー各社は高い性能を持つオフコンを次々に発表しています。このため沖電気のオフコン最上位モデルであるモデル55も、すぐに他社の最上位モデルに見劣るようになってしまいました。

このため沖電気も、1980年から1981年始めにかけてSystem9のラインナップの強化を行っています。

まず、1980年にOKITAC System9 8インチマイクロディスクシリーズとして、従来モデル30と55の上位モデルとして、モデル50/60/70を発売。これらは記憶装置の主流がカートリッジディスクからハードディスクに移り変わったため、8インチのハードディスクを搭載したモデルになっています。

1981年初めには、従来のラインナップを整理し、基本シリーズ、ペンタッチシリーズ、漢字シリーズの3シリーズにそれぞれ30、55、58、68、78の5モデルを並立する形にしています。
さらにディスプレイやプリンタの種類別に細かく用意し、全部で65タイプという巨大なラインナップになっています。
このシリーズは、高性能なモデルをラインナップに加えたことと、従来より他社の同クラスモデルと比較して高いと言われていた価格を大幅に下げたことが特徴です。

1981年12月には、さらに上位機種として価格が1000万円以上もするSystem9モデル100が発表されました。
このモデルは最大32台のワークステーションを接続でき、漢字も使用できることから、別名漢字マルチワークシステムモデル100とも呼ばれています。ある程度のグラフィック能力も持ち、棒グラフなどをディスプレイ上に表示したり、印字したりということも可能でした。



1.4 LSI採用の新世代オフコン

各社のオフコンは1970年代末頃に総LSI化が行われました。沖電気も少し遅れてLSI化したオフコンを発表してラインナップの一新を図りました。それが1982年10月に発表されたOKITAC System9モデル200,300,500,700の4モデルです。

LSI化は性能向上にも役立ちましたが、もっとも効果的だったのは価格面でした。特にモデル200は従来の最下位モデルより100万円以上安い200万円を切る価格で販売され、好評を博しました。

OSも従来のBOS系列を大幅強化したCROSに置き換わりました。
全モデル日本語(漢字)システムとなり、データベース、ビジネスグラフ作成、日本語文書作成(ワープロ)といった各種OA機能も持つようになっています。新たにKIND、STUFFといった対話型の高級簡易言語も用意されました。

1983年10月には、売れ筋の100万~200万円台モデルのラインナップを充実させるため、モデル300とモデル500の間にモデル400を追加しています。

さらに1984年9月には、最上位モデルとして1000万円以上もするモデル800を追加しています。
漢字処理に強い沖電気の製品らしく、手書き漢字入力できる漢字文字認識装置の接続が可能と漢字関係に特徴を持っていました。



1.5 OKITAC System9 x50シリーズ

この頃の沖電気はほぼ3年毎にモデルチェンジを行っています。そして1,2年後に売れ筋モデルの機能強化と上位モデルの発表というのがパターンとなっています。

1985年8月に恒例のモデルチェンジが行われました。これがOKITAC System9モデル350,450,550,650,750です。
OSはCROSⅡ。

翌年の1986年には、競争力を維持する為に売れ筋のモデル450を新製品のモデル450Sへの置き換えと最上位モデルである750Hの発表を行っています。

さらに1986年10月に、上位モデルの置き換えとしてOKITAC System9モデル550SX/650SX/750SXを発表しています。これらSXシリーズは、従来機種の約2倍のCPU性能を持つ高性能なモデルでした。この頃、各オフコンメーカーはオフコンにパソコンを統合するサーバという新しい役割を加えています。沖電気のオフコンにもその流行に則り、自社のパソコンifシリーズなどとの数々の連携機能を持っていました。



1.6 OKITAC System11シリーズ

1986年6月に、System9シリーズの上位オフコンとしてOKITAC System11シリーズを発表しました。
沖電気は従来より小型オフコン分野を販売の中心としていましたが、このシリーズは1000万円以上の中大型オフコン分野を狙ったものです。
OSはSystem9の上位互換となるCROSⅢです。






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通称ペンタッチキーボード。1ページ当り120項目で1冊は24ページで構成される。63冊まで交換可能であった。
前年度までの販売台数が毎年約100台程度だったようです。日本工業新聞1978年9月21日の記事では目標300台に修正しています。新System9シリーズ発売後の販売目標値は再度強気に1979年度700台、1980年度1400台だったようです。
組織改革による販売体制強化及び1979年8月のオフコン専用ショールーム開設。全国約90箇所のサービスステーション
開発に難航したのか、発表は5月にあったものの、実際の出荷は半年近く遅れた。
ワークステーションは、80字×24行または48字×20行のディスプレイを接続可能でした。
JIS配列キーボードとあいうえお順キーボードの2種類を用意していた。左側にJISあるいはあいうえお順のキー、右側にテンキーと16個のリクエストキーという配置。
この頃はオフコンクラスのモデルとしてNixdorf System8870シリーズがあったが、日本語処理対応に遅れていた。このためSystem9を自社の漢字オフコンとして販売していた。
CRTディスプレイorパネルディスプレイor漢字ディスプレイ、JIS配列キーボードorあいうえお配列キーボードorペンタッチキーボード、ドット式プリンタorOCR活字式プリンタorドット式漢字プリンタ、フロッピディスク装置2台orカートリッジor固定ディスク10メガバイトor20メガバイトor40メガバイト、5モデル、それぞれの順列組み合わせで65タイプ。
ワークステーションが最大16台まで接続可能(漢字シリーズは4台)、System9同士でホスト-スレーブシステム構成可能など。
CPUは16ビット。当時の沖電気のミニコンSystem50の技術を流用している。ちなみに1982年末には三菱電機が32ビットオフコンを発表、オフコンシェア上位メーカーは1978年から1980年頃までにLSI化(CPUは16ビット)しており、かなり遅い。後ほど書くが結果的に32ビット化も遅れている。
最大16台のワークステーションを接続してマルチジョブ処理が可能な他、メモリは最大2メガバイト搭載可能、ハードディスクは80メガバイトを最高4台接続可能。バックアップ装置としてカセット磁気テープを内蔵していた。
従来最上位モデルのSystem9モデル750と比較して、モデル1は約3倍、モデル2は約3.8倍の処理能力。メモリは最大8メガバイト搭載可能。接続ワークステーション台数はモデル1が最大16台、モデル2が最大24台、通信回線はモデル1が最大8回線、モデル2が最大16回線まで増設可能。LAN構築可能。System9シリーズをワークステーションとした分散処理、オンライン・ネットワークシステム構築可能。