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NECオフコンの歴史


7.オフィスプロセッサ宣言(1985/10〜1987/5)

7.1 オフィスプロセッサ宣言

1985年10月、NECは新機種「VSシリーズ」と「NECシステム6500(後述)」を発表すると共に、オフコンからオフィスプロセッサと名称を変更するという”オフィスプロセッサ宣言”を行いました。 このオフィスプロセッサ発表の翌11月中旬に当時としては珍しい形式の展示会が行われました。客船「新さくら丸」を9日間貸し切り、東京・名古屋・大阪と移動しながら行われた洋上発表展示会です。

なぜ、オフィスコンピュータからオフィスプロセッサに変わったのでのでしょうか。たしかに、新しい機種と言うことで、それなりの新機能が盛り込まれてはいますが、従来のオフィスコンピュータの延長線上にあるもので、全く新しいコンピュータと言うわけではありません。NEC文化センター刊”「オフコン」絶え間なき変革”によると

「オフコンが、伝票処理とかいった事務部門の業務処理だけのために使われていたのが、次第に各部門と連携して種々の仕事を引き受けるようになり、一部門のためだけではなく、会社全体の仕事を総合的に引き受けるようになってきた。使い方が次第に変わってきた。そんな点で従来のオフコンとは違ってきたことを強調するための改名だった。」
つまり、オフコンも今までのような単純なバッチ処理や伝票出力処理だけでなく、汎用コンピュータ(メインフレーム)のように会社の中核的な役割を果たすようになってきた、そのため従来からのオフィスコンピュータからのイメージから脱却するために改名したというわけです。

オフィスプロセッサとなったVSシリーズでは、全モデルが32ビットCPU化されました。このため、メモリ搭載量、処理スピードの底上げが図られています。



7.2 NECシステム8シリーズ

VSシリーズが登場する半年前の1985年4月にスタンドアロンモデルとして、インテル社製のCPUを搭載したNECシステム8シリーズが登場したことです。

従来から、システム100シリーズを小型化、簡易化したフロッピーディスクベースのシステム50シリーズと、パソコンクラスのビジネスパーソナルコンピュータ、システム20シリーズがありました。 システム50シリーズの最終モデルであるシステム50/スーパ8は、特に超低価格帯に向けて発表されたモデルで、同価格帯のシステム20と競合することから、この並立する2モデルを整理する必要がありました。NECシステム8は、この目的のために発表されたモデルでした。

このシステム8は単に2モデルを統合しただけではありません。システム8はインテル社製のCPUを使用することによって、さらに安価という特徴を加え、システム100シリーズのワークステーションとしての役割もはたすことができました。異なるCPUで動かすために、インタプリタを搭載し、その上でOSであるITOS-4を実行させました。

システム8シリーズは、システム8VS、システム8VSIIと続いていきます。







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前年に富士通がオフィスコンピュータからオフィスプロセッサに改名したので、それに対抗するためだけに改名したのではないかと考えるのが妥当なところ。VSシリーズもたしかにいろいろな新機能が搭載されているが、もし改名するならば、32ビットCPU(IDP-1)を初搭載した1984年の8シリーズか、1987年のシステム3100登場時の方がふさわしいように思われるからです。