自動的にプログラムを実行するいろいろな機能
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A−VXには、端末が起動したら自動的に特定のプログラムを実行したり、サーバ終了時に自動的に特定のプログラムを実行したりする機能があります。
- 1 自動的に実行する機能の一覧
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何かのアプリケーションや機能を自動的に実行するモノの一覧です。
- 初期プログラムによる自動実行(A−VX側のジョブ)
- 自動運転機能による自動起動
- A−VXシャットダウン時のWindows側アプリケーション起動機能
- 2 初期プログラムによる自動実行
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システム(サーバ)が起動したり、操作開始コマンドを実行したりしたときに、自動的に特定のA−VX側のジョブ(LM、JS、PM)を実行することができます。
自動電源制御と連動している機能のようなので、これらの機能が使える状態になっている必要があります。
機 能 説 明 システム初期プログラム Windowsのサービスのような働きをするプログラムを実行するときに使用します。主に自動運転制御プログラム(#AJOBC)で使用します。 ワークステーション対応初期プログラム 正確にはOCF機能の有無により動きが変わりますが、簡単に説明すると、この機能を利用することで、「端末A」が起動(あるいは画面切離コマンドを実行)したら「aジョブ」が自動実行され、「端末B」が起動(あるいは画面切離コマンドを実行)したら「bジョブ」が自動実行されるようになったり、「オペレータA」が操作開始コマンドを実行(あるいは画面切離コマンドを実行)したら「aジョブ」が実行されたり、「オペレータB」が操作開始を実行(あるいは画面切離コマンドを実行)したら「bジョブ」が自動実行されるようになります。
メニューを起動するようにするのが一般的ですが、特定のジョブを実行することもできます。システムステーション用の初期プログラム(あるいは管理オペレータ用の初期プログラム)は、RUNコマンドに抜ける仕組みを作っておかないと、サーバの管理業務ができなくなってしまいます。優先処理コマンドの初期プログラム 優先処理コマンドを実行すると、指定したジョブを自動起動できるようになります。
優先処理コマンドは画面切離コマンドの隣にあるので、ついつい間違えてしまうという人もいるかと思います。一旦優先処理状態になると、他のコマンドが利かなくなったりして混乱しますが、何もしないですぐ終了するようなアプリケーションをCOBOLで作って、それを優先処理コマンドの初期プログラムに設定しておけば、「間違えて優先処理コマンド実行→すぐ終了するアプリケーションを実行→すぐ優先処理状態も終了」となり、すぐに優先処理状態を抜けることができるようになります。
機 能 説 明 システム終了プログラム システムのシャットダウン時にジョブを実行する機能です。そうなるとシャットダウン前に自動で毎日のデータをテープにバックアップするといった用途に使用したいところですが、テープ装置を使うようなジョブは使用できないようです。磁気ディスクから磁気ディスクへのデータコピーなら使用可能です
OCF機能がないシステムの場合は、システム生成で初期プログラムの設定を行います。OCF機能があるシステムの場合は、システム生成とオペレータコントロールファイル保守ユーティリティ(#OCF)で設定することになります。
Windows側のアプリケーションをサーバ起動時に自動実行したいなら、Windows自身の機能(ログオンスクリプトなどいろいろあります)を使用するか、システムステーションのワークステーション対応初期プログラムからNT*A-VX JOB連携ユーティリティの機能を使ってWindows側のアプリケーションを起動することになります。
- 3 自動運転機能による自動起動
自動運転機能を使用することによって、指定した時間に指定したジョブを実行することができます。
(WindowsのタスクスケジューラやATコマンドのような機能です。)
自動運転制御プログラム(#AJOBC)と自動運転環境設定プログラム(#AJOBM)という2つのユーティリティを使用します。自動運転制御プログラムは初期プログラムに設定してシステムに常駐させ、自動運転環境プログラムで何日の何時何分にどのジョブを起動したいのかを設定します。
- 4 A−VXシャットダウン時のWindows側アプリケーション起動機能
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A−VXシャットダウンしてサーバの電源切断の直前に、Windows側のアプリケーションを起動する機能です。
シャットダウン前にWindows側のデータのバックアップをしたりする用途などに使用できます。
- 自動電源制御(タイマ)による電源切断
- UPSのスイッチOFFによる電源切断
のどちらかの原因で、A−VXがシャットダウンされたときに、Windows側のアプリケーションを起動します。
当然のことながら、起動するアプリケーションは作業が終わったらちゃんと終了するものでないといけません。(終わらないとサーバの電源切断ができない。)
上記以外の電源切断、すなわち、A−VXの拡張システムコマンドによる電源切断や(A−VXは許していませんが)スタートメニューからのシャットダウンなどでは起動されません。
Windows自体にも、シャットダウン時に自動起動する手段(シャットダウンスクリプトを使う)がありますが、この機能はシャットダウン時にかならずアプリケーションが起動されます。それぞれちょっと異なるので、使い分けるとよいと思います。
例えば業務処理の流れの一環として、A−VXシャットダウン時にデータバックアップ用アプリケーションを起動するとします。
Windowsのシャットダウンスクリプトを使うという方法があります。ところがサーバに何かトラブルがあって、NECの保守員が来たとします。たぶん何度かサーバを立ち上げたり落としたりといった作業をするでしょう。サーバの電源を落とすたびにデータバックアップ用アプリケーションが動いて、いろいろとややこしい話になるかもしれません。
おそらく保守員はいちいち自動電源制御のスケジュールの機能を使って起動したり落としたりということはしないでしょう。A−VXシャットダウン時のWindows側アプリケーション起動機能を使えば、たいていの場合は上記問題は解決します。(UPSのスイッチのON/OFFされたらどうするかと言われたら、そこは保守員と相談してと言うしかありません・・・。)自動電源制御と連動している機能のようなので、これらの機能が使える状態になっている必要があります。
比較的最近使えるようになった機能なので、A−VX3や初期のA−VX4では使用できません。
- 5 その他ジョブ起動関係
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別売り製品でリモートAPCallという、A−VXから他のWindowsやUNIXのサーバ上にあるプログラムを起動するソフトがあります。これを使えば、A−VX側からWindows側アプリケーションを自動起動ということもできます。
Windows側からA−VX上のアプリケーションを起動するジョブ起動ユーティリティ(これも別売り製品)というものもあります。Windows側のプログラム自動起動ソフトとこれを利用して、A−VX側のプログラムを自動実行することもできます。
- 6 もっと詳しく知りたい
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それぞれの機能について書いてある説明書を示します。
- ・初期プログラムについて
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システム管理説明書の「ジョブ管理」の「ジョブの起動」
システム管理説明書の「自動電源制御」の「ジョブ管理」
- ・自動運転機能
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システム管理説明書の「自動運転機能」
- ・自動運転機能
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システム管理説明書の「自動運転機能」
- ・A−VXシャットダウン時のWindows側アプリケーション起動機能
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システム管理説明書の「自動電源制御」の「A−VXシャットダウン後のAP起動機能」