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トップ  >  /RUN文の説明

/RUN文のパラメータ

/RUN文のコマンドの形式


[ラベル]/RUN run名 [,MOD={LAN/ITOS}] [,(P0,P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9)] [,RESTART]

         [,PRI=nn] [,SIZ=nn] [,SIU=CRD[nnn]] [,FIL=ファイル名] [,DEV=装置名]

         [,TYP={LM/JS/PM}] [,ATTACH={MANUAL/AUTO}]

         [,{SSWn={ON/OFF}/ALL[SSW]=a1a2a3a4a5a6a7a8}]

         [,SKIP] [,EXC=nnnn] [,DEBUG] [,ABORT];


runで起動するジョブ別のパラメータ付加可否表
それぞれのパラメータが使用できるかどうかを表しています。
色は私の独断と偏見で決めた使用頻度。
ピンクは頻繁に使用、黄色はときどき使用、水色はあまり使用しない。

ロードモジュールジョブストリームパラメータメンバ説明
MOD動作モード切り換え
Parameterパラメータ置換
RESTART×プログラム再開
PRI×実行優先順位変更
SIZ×メモリサイズ変更
SIU××標準入力装置指定
FILファイル指定
DEV装置指定
TYP起動ジョブタイプ
ATTACH画面接続属性
SSWセンススイッチ変更
SKIP××異常終了時指定
EXC×プログラム実行領域
DEBUG××デバッグ
ABORT利用者介入要求のスキップ


run名

6文字以内の英数字で、実行するLM名、JS名、PM名またはLANシリーズのプログラム名を指定します。
JS名またはPM名が指定された時は、指定されたJSまたはパラメータセット(PS)がシステム入力装置(SYSIN)として使用され、その中からジョブ制御言語を読み込んでジョブを起動します。 LANシリーズのプログラム名(LANxxxxx)は、’#xxxxx’と指定します。このプログラム名の’#’は’LAN’と解釈されます。

必ず必要なパラメータです。

MOD

仮想ワークステーションにおいて、指定した動作モードに切り換えてrun名のプログラムを実行し、プログラム終了後元の動作モードに戻る処理を実行するとき、次の形式で指定します。
LAN・・・A-VX10 MXモードでプログラムを実行します。
ITOS・・・スタンドアロンモードでプログラムを実行します。

このパラメータを指定可能な場合は非常に限られます。

  • 以下のモデルのオフコンである。
    システム8、システム8VS、システム8VSII
    システム3100/10、システム3100/10A、システム3100/20A
    システム3100/10LA、システム3100/10LAII
    システム3100/X10L、システム3100/X10、システム3100/X20
    システム7100/10
    OP−98/X10H、OP−98/X20H、OP−98/X30H、OP−98/X10LT
    OP−98/X10W、OP−98/X20W、OP−98/X10N
  • これらのオフコンを、サーバ(上位のオフコン)の端末装置として使用している。かつ端末の形態が仮想ワークステーションという形態である。
  • これらのオフコンに、ハードディスクが付いており、そこにA-VX10 MXモードやスタンドアロンモード用のソフトが入っている。

このパラメータの目的は、システム3100/10やラップトップのようなモデルをオフコン/端末装置兼用で使用している場合に、普段は上位オフコンの端末として使用している。そしてシステム3100/10やラップトップ上のハードディスクにもプログラム(LANWORDとか自分で作ったAPとか)が入っており時々はそれも実行する、という場合(分散処理)に使用するためのものです。

PC/WSエミュレータ(パソコンを使った端末)では使用できません。最近は上記のような端末も減ってきて、パソコンが端末になってきているので、これからはあまり使用されなくなっていくパラメータです。
使用頻度は低いと思われます。

P0,P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9

run名がJS名またはPM名の時、指定されたJSまたはPM内の可変データを一時的に実行時に置き換えます。

使い方はMS-DOSのバッチの変数(%0から%9まであって、パラメータをバッチ実行時に指定できるようにするもの)というものとほぼ同じです。
4 置換機能」に詳しく書いたので、そちらを参照してください。

使用頻度はそこそこ。うまく使うと非常に便利なため、使う人は多用しています。

RESTART

プログラム起動時に再開(RESTART)番地から開始させる場合に指定します。
run名にエンドユーザ言語SMARTのPM名を指定した時に有効です。JS名に対して指定しても無効です。再開番地が無いプログラムに対して指定するとエラーとなります。

主にSMARTで使用します。

PRI

ジョブタスクの実行優先順位を実行時に変更するときに10進数2桁で指定します。範囲は4から11です。省略するとロードモジュールに設定されている値が採られます。run名(実行するもの)がJS名のときに指定しても無意味です。

/RUN PRG01,PRI=8;
/> ;

規定値を決めてあらかじめ設定してあれば、あまり使用しないパラメータだと思います。
リンク(#LINK)時に設定するか、ライブラリ保守ユーティリティ(#LBM)で設定することができます。

SIZ

プログラムの実行時のメモリサイズを変更するときに、メモリサイズをKB(キロバイト)単位で10進数2桁で指定します。

  • 混合型LMタイプ
    1≦nn≦63ですが、システム生成時の最大タスクサイズが63より小さい場合は、1≦nn≦(最大タスクサイズ)です。
  • 分離型LMタイプ
    リエントラント型は1≦nn≦32、手続き分離型は1≦nn≦63です。
  • 複数分離型LMタイプ
    1≦nn≦63。

このパラメータはメモリサイズを増加すれば処理能力が上がるような場合に使用するためのものです。一部のユーティリティプログラム、システムプログラムに対して有効です。

ちなみに、このSIZの値をあらかじめロードモジュールに設定しておくことが可能です。あらかじめ設定しておけば、RUN文やRUNコマンド実行時に改めて指定する必要がなくなります。
あらかじめリンク(#LINK)時に設定するか、ライブラリ保守ユーティリティ(#LBM)などで設定することが可能です。

SIU

標準入力装置を指定します。標準入力装置として指定できる装置は、カード読取装置だけです。

たぶんもう誰も使っていないでしょう・・・。断言はできないですが・・・。

FIL

run名がロードモジュール(LM)名のときは、そのロードモジュールの入っているロードモジュールライブラリ(LML)のファイル名を指定します。
run名がジョブストリーム(JS)名のときは、そのジョブストリームの入っているジョブストリームライブラリ(JSL)のファイル名を指定します。
run名がパラメータメンバ(PM)のときは、そのパラメータメンバの入っているパラメータメンバライブラリ(PML)のファイル名を指定します。 省略されると、SYS@LML→SYS@JSL→SYS@PMLの順にrun名で指定されたジョブが検索され、最初に発見したジョブを起動します。検索した結果、無ければエラーとなります。

/RUN PRG01,FIL=FILELML;
/> ;

比較的よく使うパラメータです。

DEV

LML、JSLまたはPMLが存在する装置を次の形式で指定します。

MSD[nnn]・・・磁気ディスク装置
FDU[nnn]・・・フロッピーディスク装置

DEVパラメータが省略された場合は、SRV内のファイルからジョブが起動されます。前述のFILパラメータとDEVパラメータの組み合わせで検索し、無かった場合はエラーとなります。

/RUN PRG01,DEV=MSD001,FIL=FILELML;
/> ;

FILと組み合わせて使うことが多く、比較的よく使うパラメータです。

TYP

run名はLM名かJS名かPM名かを選択します。指定することにより起動時間が短縮されます。

LM・・・run名はLM名です。
JS・・・run名はJS名です。
PM・・・run名はPM名です。

昔ならいざ知らず、今は指定してもしなくてもそれほど起動時間は変わりません。

ATTACH

ジョブの画面接続属性を指定します。

MANUAL・・・
AUTO・・・


あまりよくは使わないかも・・・。

SSW

センススイッチnの状態を変更するときに指定します。
(1≦n≦8)

ON・・・センススイッチnをONにします。
OFF・・・センススイッチnをOFFにします。


/RUN PRG01,SSW1=ON;
/> ;


ALL=[SSW]

全センススイッチの状態を一括して変更するときに指定します。
a1a2a3a4a5a6a7a8の形式で指定します。

an=1・・・センススイッチをONにします。
an=0・・・センススイッチをOFFにします。
an=X・・・センススイッチを元の状態を保ちます。


/RUN PRG01,ALL=11111111;
/> ;
/RUN PRG02,ALL=00000000;
/> ;
/RUN PRG03,ALL=0101XXXX;
/> ;


一般的にはあまり使わないのではないかと思います。

SKIP

ジョブがジョブストリームのとき、ジョブステップが異常終了すると、それ以降のジョブステップはジョブストリームの最後までスキップされます。

/RUN JS01,SKIP;
/> ;


EXC

A−VX4、A−VX01ではプログラム実行領域(PEA)をメモリ管理が管理しないためこの指定は無効になっています。
ただし一部のユーティリティはこのサイズを指定することによって実行性能が変化することがあります。この目的で指定する場合は、KB(キロバイト)単位で、かつ10進数で指定します。上限は130816KBです。
あらかじめリンク(#LINK)時に設定するか、#LBMで設定することが可能です。

DEBUG

COBOL85会話型デバッガを使用するジョブを起動する場合に使用します。省略すると会話型デバッガを使用しない通常のジョブ起動となります。run名がLM名の場合に有効です。

このパラメータが有効なのは、実行しようとしているオフコン(サーバ)にCOBOL85の会話型デバッガが入っている環境である必要があります。また実行しようとしているLMもリンク時にデバッグ指定していなければなりません。

普段は使いません。

ABORT

自動電源制御に関連するコマンドです。自動電源制御で新規ジョブ開始禁止時刻と電源切断時刻が指定されている場合、新規ジョブ開始禁止時刻を経過後に‘ABORT’が指定されているジョブの実行中に、ワークステーションに対する入力要求が実行されたり、リセットキー待ちのメッセージを表示したような場合に、該当ジョブは強制終了されます。
リセットキー入力待ちなどの入力要求があるとそのジョブはずっと待ち続けて先に進みません。そうすると業務が無人で運転されている場合に、永久に処理が進まないため、処理の途中でシステムシャットダウンとなってしまいます(設定や状態によっては、アプリケーション実行中と判断され、シャットダウンしないこともある)。これは良くないので、新規ジョブ開始禁止時刻以降にキー入力待ちとなった場合は、そのジョブステップは強制終了させて、次のジョブステップに進ませます。

/RUN PRG01,ABORT;
/> ;
/RUN PRG02,ABORT;
/> ;
/RUN PRG03,ABORT;
/> ;

ワープロのLANWORDシリーズ(LANWORD7やLANWORD6やLANWORD5etc)や表計算ソフトLANFILEシリーズやその他OAソフトのLANシリーズを実行する場合。
ただしPC版、Windows版のLANシリーズ(Windows95ぐらいのときまではWindows版のLANシリーズがあった。)を起動することはできません。つまりPC/WSエミュレータ上から指定することができないということです。
またLANシリーズのプログラム名を使用する場合は、次の「MOD=LAN」の指定が必須です。
ワープロソフトのLANWORDやLANFILEなどはこのモードで動いています。もちろんA-VX10MXで動くCOBOLやBASICもあるので、A-VX10MX用のLANシリーズ以外のアプリケーションもたくさんあります。これらのアプリケーションを使いたい場合に使用する訳です。
今はパソコンを端末としているのがほとんどなので、このモードが使える専用のオフコン用端末は少なくなってきました。
オフコン用の専用端末のなかには、大きなオフコンにつなげてその端末として使用できる他に、それ自身が独立のオフコンとしても使用できるものもありました。端末として使う場合はアプリケーションはネットワークで結ばれた先の大きなオフコン(サーバ)側で実行し、一方端末を独立した小さなオフコンとして使用する場合は端末自身でアプリケーションが実行できます。このような端末を単独の(小さな)オフコンとして使用する場合、これをスタンドアロンモードと呼びます。
今はパソコンを端末としているのがほとんどなので、そういう専用のオフコン用端末は少なくなってきました。
実行優先順位は「システム管理説明書」の「実行管理」の章を参照。
COBOLプログラムはリンクする時に設定する値が規定値となる。ライブラリ保守ユーティリティ#LBMや新システム体系ユーティリティのライブラリの管理によってこの規定値は変更可能。特に何も気にしないでいると大抵は実行優先順位の規定値は6になっているはず。
ライブラリ保守ユーティリティなど設定したものとジョブストリームで記述した実行優先順位が異なる場合は、ジョブストリームで記述した方が優先されます。
実行優先順位はロードモジュールに付く属性で、ジョブストリームには付かない。
以下に例を挙げます。ただし、搭載しているメモリサイズやシステム構成の関係で、必ずしも処理能力が上がるとは限りません。
COBOLコンパイラ・・・翻訳速度の向上、翻訳時制限事項の減少
FORTRAN77コンパイラ・・・翻訳速度の向上
ソート(#SORT)・・・分類速度の向上
マージ(#MERGE)・・・対象ファイル数の増加、レコード長の増大
ファイル変換(#FLCNV)・・・変換速度の向上
ボリューム初期設定(#VOLPR)・・・初期設定時間の短縮
ボリューム退避復旧(#VOLSR)・・・対象ファイル数の増加
ボリュームマップ(#MAP)・・・対象ファイル数の増加
etc.
エラーメッセージが表示されて、リセットキー入力待ちになった場合など。例えばプリンタ出力中にエラーになりエラーメッセージが表示されたとかログがオーバーフローしてエラーメッセージが表示されたとか。