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NECのオフコンとA−VX

1 NECのオフコン

かつてコンピューターの世界にオフィス・コンピューター(略して「オフコン」)というジャンルがあり、いろいろなコンピュータメーカーがオフコンを発売していました。
1970年から2015年(一部2023年まで)までNECもオフコンを出していました。

1990年中頃まではNEC独自のCPUなどのハードウェアで構成されたもので、時代によってシステム100とかシステム3100とかシステム7200とか言われていたコンピュータです。
このNEC独自のシステム100の系統のコンピュータはずっと続いて、2015年ごろまでは、Express5800/600シリーズという名称で売られていました。



なお私が単に「オフコン」と書かずに、毎回「NECのオフコン」と「NEC」を付けているのは理由があります。同じオフコンでも「富士通のオフコン」や「三菱電機のオフコン」などと使い方が全然違うからです。
以降に説明する内容は「NEC」以外の会社のオフコンには全く当てはまりません。

2 A−VXとは

NECのオフコンのOSは、古くはITOSという名前で、その後何度か名称が変わり、1995年頃はA−VX2と呼ばれていました。この頃はNEC独自のハードウェア上で動くOSでした。

1990年代中頃に(ぶっちゃけて言うとLinuxだのWindowsだのというOSとの競争に負けちゃって、OSという姿を捨てて)、A−VX互換機能と呼ばれるものに姿を変え、NECのExpress5800/600シリーズと呼ばれるWindowsサーバの上で動くようになっています。名前もA−VX3→A−VX4→A−VX01と変遷し、最終的にA−VX02という名称になっています。(2015年1月30日に販売を終了)
NECのオフコンのOS(あるいは互換機能)の名前は度々変わるので、以降OS名はA−VXで統一します。

昔のオフコンOS(A−VX2)の互換機能と書きましたがもう少し具体的に言うならば、単にWindowsサーバ上の仮想環境でA−VXが動いていると見ていいです。
WindowsというOSの上で、A−VXというオフコン用OSが動いているというイメージになります。 もう一度言い換えると、昔作った「オフコン上で動く数々の業務ソフトウェア(例えばCOBOLで作ったプログラム、簡易言語SMARTで作ったプログラムetc.)」をWindows上で動かすようにするためのものということになります。
A−VXの動いている仮想環境ですが、Hyper−VとかVmwareとかそういう一般的なものではなく、NEC独自開発のA−VX専用の仮想環境のようです。



オフコンも普通のコンピュータなので、パソコンと考え方は一緒です。業務プログラムを実行したり、値を入力したり、画面やプリンタに結果を出力したりできます。他のコンピュータとつなげて、データを送受信したりもできます。通常の場合はA−VXはメニューを操作するだけで業務を行うことができるように作られています。従って業務を行うだけならばA−VXの構造を理解している必要はありません。しかしサーバの管理をするとなると若干の知識が必要となってきます。

3 筆者からひとこと

Windowsなどとは違い、書店に行ってもA−VXの本が無いため、A−VXは一見難しく思えるかもしれません。
A−VXは、WindowsやLinuxと同じOSの1つです。Windowsを知っている人がA−VXのことを勉強するのは、Windowsを知っている人がLinuxのことを勉強するのとほとんど同じくらいの難易度と思って結構です。つまりそんなに難しくないということです。

なぜ難しく感じるかというと、おそらく入門書がない、周りに詳しい人がいないので教えてくれる人がない、というところだと思いますA−VX自身はシンプル・イズ・ベストを絵に描いたような、非常に単純な仕組みです。今主流のOSのように重装備で覚えることがたくさん、ということはないのです。しかし逆にその「今主流のWindowsやLinuxとはちょっと違うところ」が敷居を高くしている原因だと思います。

NECのオフコンは50年以上の歴史があるだけあって、ハードウェアもソフトウェアの機能もスパゲッティか増築した旅館のように複雑になっていて、誰もすべては理解していないと思います。私自身もほとんど知らないし、人から聞いたり実際に試したりして得た怪しげな知識も多いです。
そういう怪しげな知識も含めていろいろ書いているので、「ん?これは?」というのがあればNECの公式のマニュアルを見てください。そちらの方が正しいです。

もうNECのオフコンも販売終了になったので「もうこのサイトもいらないよね」ということですが、「昔こんなオフコンがあったんだよ」と記録として残しておいてもいいかなと単なる自己満足になってしまいますが、そう思っています。たぶん一般で売られている本とかもないので、ここが消えたらNECのオフコンの情報ってほとんど消えてしまいます。

1970年代後半がシステム100、1980年代がシステム3100、1990年代前半がシステム7200です。
WindowsやLinuxの載ったパソコンやサーバとは異なるNEC独自のコンピュータで、今で言うならAndroidに対するアップルのiPhoneみたいな感じ?
アイトスと読む。1970年から1980年代の”オフコン全盛”時代にこの名前だったので、「NECのオフコン イコール ITOS」という人も多い。
正確には「2」はローマ数字表記の「II」ですが、ここでは面倒なので「A−VX2」と表記します。
同じく「III」と「IV」を「3」「4」と表記します。「01」はローマ数字ではないので、そのままです。A−VX3は、MIPS CPU版Windows上のA−VX互換機能、A−VX4やA−VX01は、Intel CPU版Windows上のA−VX互換機能です。NECは気まぐれ?で時々名前を変えるので説明が面倒です。
ほとんど普通のPCサーバと変わらないが、(後述する)A−VX互換機能が動くようにや昔の特殊な装置も接続できるようになどの目的でちょっとだけ改造が加えられているらしい。分類上はミッドレンジ・コンピュータ(PCサーバあるいはIAサーバ)の範疇ですが、かつてのオフコンOS:A−VXの互換機能が載っており、A−VX用に作られた業務アプリケーションが動くという意味で、以降600シリーズもオフコンと書きます。
「えーぶいえっくす ぜろつー」と読むらしい。1990年代にA-VX2というのがあったが、それはシステム7200シリーズというオフコン上で動いていた、純粋なOS。似た名前があって紛らわしい。
1990年代に仮想化の仕組みを作ったということで、当時としては結構画期的では?
あるいはメニューのみで操作できるように、SEが設計している。
正確にはA−VX4やA−VX01、A−VX02はA−VX2の「互換機能」なのですが、OSと見た方がすっきりと説明できます。
あるいは前述したようにに(VmwareやHyper−Vのような)仮想マシンの一種と考えてWindows上で動くゲストOSと考えるか。今後もA−VX4やA−VX01やA−VX02はOSとして説明します。
まあ、大昔のOSが元になっているのだからね・・・:-D
システム100とかシステム3100とかシステム7200とか言われていたコンピュータのこと