ハードディスク(MSD000)にどんなファイルがあるのか見てみよう
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まずは、ハードディスク内にどんなファイルがあるのかを見てみましょう。
いろいろな方法がありますが、今回は簡易操作ユーティリティを使用してみましょう。
下に操作方法を説明しますので、全く同じ操作を行ってください。
RUNコマンド入力行で、「#ABC;」と入力して「ENTERキー」を押します。
簡易操作ユーティリティ#ABCが起動されました。このユーティリティは、ボリュームやファイルについての操作が誰でも簡単に使えるようにメニュー形式になっています。
黄色枠内がメニューです。下の入力領域に実行したい機能を数字で入力します。3桁以上入力したり、数字以外を入力したりするとエラーになります。この時にはリセットキーを押して、エラーを解除してから入力しなおします。
「4.表示」を選択します。「4」と入力して、「ENTERキー」を押します。
すると以下のような「表示」メニュー画面になります。
メニューのなかには「* * * *」となっている番号もあります。これは選択できません。システムによって、選択できるかどうかが異なっています。例えば16番が選択できないようなシステムもありますし、逆に11番が選択できるようになっているシステムもあるかもしれません。
「7.ボリューム使用情報」を選択します。「7」と入力して、「ENTERキー」を押します。
すると下のような「ボリューム使用情報」画面になります。
ここでA−VXに対して細かい指示を行うことになります。
この画面では、画面下側に何を入力すればよいのかの説明とメニューが表示されます。
下の画面だと「装置名を指定してください」と書いてあり、装置名を入力しなければならないということがわかります。
また「00.MSD000」「01.MSD001」「02.MSD002」「03.MSD003」「05.FDU000」の5つが選択できるということもわかります。
「MSD000」とか「FDU000」が何かというと、「MSD」がハードディスク、「FDU」がフロッピーディスク装置を意味します。「MSD000」は、ハードディスクの0番を表します。
Windowsで、ハードディスクがCドライブ、Dドライブ、フロッピーディスクがAドライブなどと表されるのと同じです。
このシステムは、(A−VXとしては)ハードディスクが4台、フロッピーディスク装置が1台付いていることがわかります。
今回は、MSD000の中を見てみるので、「00.MSD000」を選択します。「0」と入力して、「ENTERキー」を押します
MSD000、MSD001のような1つのかたまりをボリュームと呼びます。実はMSD000は、WindowsのCドライブにあたるボリュームです。MSD000にはA−VXのいろいろなシステムファイルが入っています。
ちなみに、「0」ではなく、きちんと「MSD000」と入力してもOKです。
何も入力せずに「ENTERキー」だけ押すと、メニューの一番左側が選択されることになっています。今回の場合、「00.MSD000」は一番左側にあるので、「0」も「MSD000」も入力せずに「ENTERキー」だけ押しても選択することが可能です。
装置名を入力したら、以下のような画面になります。ここでは、いろいろなオプションパラメータを入力することができます。
オプションパラメータって何?という質問が出ると思います。これは例えばファイルの一覧を出すとして、ファイル名をABC順で出そうとか、結果を印刷しようとか、人によってはいろいろと希望があるはずです。そういう人のために選択肢を用意したものがオプションパラメータです。
簡易操作ユーティリティは、オプションパラメータが幾つかのグループに分かれていて、まずそれらを入力するかどうかを選択することができます。もし入力しなかった場合は、システムが予め決めたものが選択されます。
下の画面では「カンパニ標識」「出力順序」「実行結果リスト」の3つのパラメータを入力することができます。まず、これらのパラメータを入力するかどうかを決めます。もし、入力する必要がない(システムが決めた値にする)場合は「00.NO」を選択します。一方入力したい場合は、「01.YES」を選択します。
今回はシステムが決めた値をそのまま使うことにしましょう。「00.NO」を選択します。
以上で入力は終了です。ここまで値を入力すると、下の画面のように、MSD000のファイル一覧が表示されます。
簡単に見方を説明します。
- 青枠の説明
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青枠内は、ボリューム全体の情報が表示されています。
VOL このボリュームの名前。ボリュームには名前が1つ1つ付いています。このシステムのMSD000は「AVX000」という名前が付いていることがわかります。 DEV 今見ている装置名。この例では「MSD000」の中身を見ているということです。 NOF このボリュームに入っているファイルの数。このシステムでは249個のファイルがあることを表しています。
- 赤枠内の説明
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赤枠内は、ファイルの一覧が表示されています。
NO. ファイルの番号。この画面上での番号で、特に意味はありません。 ID カンパニID。ファイルにカンパニIDが付けられている時に表示されます。今回の例では、ここに何か表示されているファイルはないので、カンパニIDが付いているファイルはありません。 FILE-ID ファイル名です。SYS@FDFとかSYS@FSDFとかいろいろなファイルがあります。 GEN 世代ファイルの場合に世代番号が表示されます。上の画面を見ると、ここには何も表示されていないので、今回の例では世代ファイルはないということになります。 TYP ファイルの形式が表示されます。この形式は全部で20種類以上あります。主なものをいくつか挙げます。
SYS システムファイル LM ロードモジュールライブラリファイル JS ジョブストリームファイル PM パラメータファイル DAT データファイル MIX 複数索引順編成ファイル SPL スプールファイル ・・・ その他いろいろあります
ORG ファイル編成が表示されます。5種類あります。たいていの場合、TYPとの対応付けが決まっており、例えばTYPがLMの場合は必ずQP、PMの場合は必ずQL、DATの場合はREL、SEQ、ISのうちのどれか、というようになっています。
SEQ 順編成ファイル REL 相対編成ファイル IS 索引順編成ファイル QP 待機区分編成ファイル(ライブラリファイル) QL 待機結合編成ファイル(ライブラリファイル)
AREA (FROM)(TO)(SCNT)で1セット。そのファイルが何セクタ目(FROM)から何セクタ目(TO)までを使用しており、何セクタ分(SCNT)あるのかということを表示しています。 AUT 自動追加サイズ。ファイルのサイズが足りない場合、自動的にファイルのサイズを増やすという設定ができますが、その1回あたりのファイルを増やすサイズ。この画面に表示されているファイルは、どれもこの場所に何もかかれていないので、自動追加の設定がされていないファイルばかりです。 SEC ファイルの機密コード。この画面に表示されているファイルは、この部分に何も表示されていないので、機密コードは設定されていません。
「FREE SPACE」の領域は、空き領域(ファイルの無い部分)です。
- 黄枠内の説明
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この画面の表示を行った後にどのように動くかを指示するためのメッセージです。
処理続行(1画面に全ファイルを表示し切れず複数の画面がある場合に次の画面を表示/最後の画面の場合は表示終了して最初の画面に戻る)か、処理放棄(次の画面があってもなくても表示終了して最初の画面に戻る)のどちらかを選択します。
処理続行の場合は「C」と入力して「ENTERキー」を押します。処理放棄の場合は「T」と入力して「ENTERキー」を押します。ちなみに「C」も「T」もその他何も入力せずに「ENTERキー」を押すと、「C」を入力したのと同じ扱いになります。次の画面を見るのならば、何も入力せずに「ENTERキー」を押すのが一番簡単です。
たいていの場合MSD000はたくさんのファイルがあるので、「ENTERキー」を押せば、次のファイル一覧画面が表示されるはずです。
SYS@LMLという名前のファイルを探してください。ファイルのサイズはシステムによっていろいろ異なりますが、このファイルはシステムに1個必ずあることになっています。
SYS@LMLはTYPがLM、ORGがQP、つまりロードモジュールライブラリファイルですね。次の章では、SYS@LMLの中身を見てみます。
全部の画面を表示し終わると最初のメニュー画面に戻ります。
複数のボリュームがあるならば、他のボリュームも見てみましょう。装置名指定入力の場所で、MSD000の代わりに、MSD001やMSD002を選択するだけです。
ボリューム内のファイル一覧の見方を学習しました。次はライブラリファイル内のメンバ一覧を見る方法を学習します。簡易操作ユーティリティはこのままの状態にして、次の章に進みましょう。