19:(ついに最終回)「隠れオフコンの時代」(13) オフコン未来考 EXCHANGE 09/28 16:15 * ながながと、「隠れオフコンの時代」をネタにしてくだを巻いてきましたが、最終回として私なりの「オフコンの未来像」を描いてみたいと思います。 もっとも身近なNECとA−VXを例にとって描いてみましょう。 * まず、今後のコンピュータ界の動向ですが (1)LINUXをはじめとするオープンソース (2)C/Sシステム−−>サーバサイドWeb型システム (3)1サーバにマルチOS、またはその逆のグリッドコンピューティング。ハードウエアの仮想化 などです。 * どちらかというと情勢は、ホスト集中のオフコン方式に有利に流れているようです。 * これらの流れを「オフコン」に有利に引っ張り込むために たとえばNECのA−VXで言えば (1)Linuxを同時に稼働出来るようにする。(ASではすでにやっていますね) (2)JAVAを実装する。JAVA言語での開発も出来るようにする(これまたASでは出来てます) (3)内部コードをASCIIに変える。旧オフコンとは「逆連携機能」で対応する。(これはちょっと過激すぎるでしょうか?) (4)メーカ独自のオープン系DB(NECで言えばIFASです)を中核に据える。 マルチ稼働している「独自OS」からも「WIN系OS」からも「Linux」からも対等にアクセスできるようにする。 (5)3tierシステムの際のアプリケーションサーバをめざす。 と、言ったところを目指すべきです。 * こうした内部革新とともに (1)A-VXの設計の中心技術者をカリスマ化してプロモーションする。彼らにその魅力を熱っぽく語らせる。 (2)「過去資産の継承」に代わる新しい時代用語を創る。 (オフコン陣営の人は、クライアント/サーバって言われたとき、どうして即座に「サーバサイド・コンピューティング」って言葉が思いつかなかったの?) 以上、「思想的」「理論的」にも武装する必要があります。 こういった「変革」を行っていけば「ネットワーク型統合オフィスサーバ」としてさらなる飛躍が可能と考えます。 *** にもかかわらず、依然として未来における大きな問題がひとつ残っています *** −−− それは「開発者」の人材の確保です。 若い人でA-VXが分かる人が今後とも育成確保出来ていくでしょうか? 昔は、コンピュータ専門校にはいると真っ先にホストコンピュータを学びました(私はその方面の教育を受けてないのでまちがっていたらごめんなさい)。 * 現在の「オフコン」はメーカ−>代理店という系列販売を堅く守っていて、「SOHO的なソフトハウス」「ユーザ企業」「学ぼうとする個人」に対してA-VXの技術情報を提供したりしません。また「ハードウエア」についても代理店を通じてガチガチに管理してしか販売しません。(一般のショップや、メーカ直販もありません)。 メーカに何をきいても「代理店はどこですか」「代理店にお願いします」。 * これでは、「若い技術者」や「中小ソフトハウス」はみんなオープン系に走るでしょう。このようなやりかたでは、オフコンのOSやツールをよく知り活用しようとする人は次第に遠ざかり、減っていかざるを得ません。 (1)NECで言えば EX620、640クラスのサーバは直販、もしくはPCショップでも購入可能にする。ハード保守も代理店を通さずに出来るようにする。 (2)中小ソフトハウスなどが開発する場合、「開発者ライセンス」を無料にする。もしくはoracleOTNのような方式をとる。 技術情報を「サポート契約」の形で有償化してでもよいから誰でもアクセス出来るようメーカがサービス提供する。 といったことは出来ないのでしょうか? ** 私が「未来のオフコン」にたいしてもっとも望むことは ** * メーカがハード、OS、ツールのすべてを一貫して提供し、長期にわたって「ソフト資産」を利用できることにより、 企業がその利用可能な予算を、そして 開発者がその利用可能な時間とエネルギーとを、 彼らが直面している「真の問題」の解決に振り向けることが出来るという、 「オフコン」のもつ最大の利点を保持しつつ、 NECのコンピュータを愛する、そしてA-VXをやりたい使いたいという、すべての個人や開発者、(大企業だけでなく)すべての中小企業にたいして、 「オープン」に、「平等」にそして「情熱」をもって「製品と情報」を提供していくことは出来ないのでしょうか? (完) |