15:「隠れオフコンの時代」(10) NECの場合 EXCHANGE 09/28 05:45 * さて、いよいよNECです。 * 名称の上での隠れオフコン化はかなり早い時期から行われてきました。Aシリーズのころには「オフィスプロセッサ」という名称、S7200になってからは「オフィスサーバ」という名称を使っていました。 * 1997年、NECは突然あっと言わせる方法の製品をひっさげてオープン化対応を行いました。 Express700シリーズです。 従来の独自OS「A−VX」をwindowsNT上に乗せるというものです。その結果、「これはオープンサーバである」と主張しても間違いではないというサーバ(オフコン?)が誕生しました。 私はこれを見て「うーん、日本人だな〜」とおもってしまいました。 ** 題して「和魂洋才」「和洋折衷」 ** 1階は西洋造りの店舗、2階は和室の住居の「店舗付き住宅」みたいなもんです。入ったときは「お〜〜、モダンな西洋風!!」と思わせておいて、「ま、ま、2階へあがってごゆっくりおくつろぎください!、ちょっと片づける間おまちくださいね。」とかなんとか。 しばらく待たされた後、2階へあがってみると「おおお〜〜! 昔ながらのなつかしい畳の部屋じゃんかーー」 と言うわけです。 * しかし、パターン(3)のこのやり方、実に「ひらめきの勝利」「作戦勝ち」でしたね。「忍術」と言おうか「擬態」と言おうか、とにかくみごとな隠れ方です。 NECの頭の中には多分、 (1)今後「オフコン」では勝負がむづかしい。「オープンサーバ」として売り込まなければ無理。 これなら、顧客が「NTサーバに替えたい」と行ってきてもOK。「社長、もちろんこれは正真正銘のNTサーバです。」 (2)囲い込んだ顧客の資産が100%継承できれば、オープン側からの売り込みと競合しても強い。 (3)時代の主流であるMSとの強い関係をアピールできる。 さらに、 (4)今後、A-VXを使うユーザが減ってきてやめる場合でも「もともとこれはNTサーバなのだから。。」といって自然に消滅できる。当分の間、様子見して世の中の流れを見極めよう。 と、いう考えがあったのではないでしょうか? 上記は、すべて私見です。 ** 特に(4)に関しては、皆さんのお考えをお聞かせください** * いずれにしてもNECが「オフコンから撤退」といわれても反論しないというのは、販売戦略上の「作戦」ではないかと思います。(なんといっても、これは「windows2000サーバ」ですから。。) * 700シリーズの頃は、ようようNTの上でA-VXを動かしている(湯船の中に一人入っただけでお風呂がいっぱい。二人目がはいれないよ)って感じでした。製品発表当時は、バグも多く、NECの保守員が毎日走り回ったという。。ある保守員が顧客のところでパッチを当てて帰ろうとしたところ、別の保守員がやってきた。「あれ、君、何しにきたの?」「僕、次のパッチ当てにきたんです」なんて冗談がでたほどでした。 * しかし、さすがNEC。700シリーズA−VX3 V2頃からは、完全に物にしましたね。 さらに600シリーズA-VX4(インテルプロセッサ、NT4.0、Win2000サーバ)になった頃からは、かなり余裕が出てきました。オープン連携の機能もかなり追加され、またオープン系DBなどと同一サーバ上で運用しても問題なくなってきました。 * NECになると、つい長話になってしまいます。 この続きは =後編= で。。 (続く) |