6.イベントログに関するA−VXのツール
- (1)イベントログ設定機能ツール
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最近のExpress5800/600シリーズには、イベントログ設定機能ツール(イベントログ登録可否指定ツール)というものが付いています。
これは2つの機能があります。
- 通報対象外のイベントログの出力可否
- 正常系メッセージの出力設定
AVX\EVLOGの中にあるNOTEVLOG.EXEがイベントログ設定機能ツールです。
いろいろと制約の多いツールなので、誤って使用するといろいろ問題が起きる可能性があります。ツールを起動すると最初に「保守員以外は実行するな」といった感じの警告が出ます。というわけで以下は保守員あるいはシステムの設計をする人向けの説明です。
- ●通報対象外のイベントログの出力可否
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メッセージログの情報はイベントログにも出力されるため、便利という反面、メッセージログに出るメッセージなら何でも出てしまうので非常にうるさいと感じる時があります。ソート処理を連続して、イベントログに「ソート実行中」などというどうでもよいメッセージが連続で何十個も出るとうんざりします。
この機能は、A−VX側から出力されるイベントIDが9のメッセージをイベントログに出力しないようにします。
今まで説明したように、緊急性の低い(どうでもよい)メッセージはイベントIDが9で出るような仕組みになっています。つまりこの機能を有効にすると、緊急性の高いメッセージのみイベントログに出力されるようになるわけです。
イベントIDが9のメッセージはイベントログに出したくないが、ログとして残しておきたいという場合は、PAGWTUHO.LOGという独自ログにイベントIDが9のメッセージのログを残しておくことができます。
ただしどうもこのPAGWTUHO.LOGという独自ログは、サイクリックに使用するとか指定サイズ以上は増えないようにするとかいった工夫はないようなので、定期的に削除するなりきちんと管理しないと、無限にサイズが増加していき、そのうちにサーバのハードディスクが満杯になってしまう恐れがあります。
- ●正常系メッセージの出力設定
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前章で書いたように自動通報をESMPRO/SAの機能で実現するために、「通常運用に入りました」といった一部の正常系メッセージの種類がエラーになっています。
正常系メッセージなのにエラーなのは気持ち悪いという人もいるかと思います。
これはそれらエラー種別の正常系メッセージを警告に変更するための機能です。
重要な注意事項があります。正常系メッセージをエラーにしているのは、自動通報を実現するためです。もし、自動通報の機能を使用しているのに、正常系メッセージを警告に変更してしまったら、自動通報が正常に働かなくなってしまう可能性があります。自動通報遠隔監視機能を使っている場合は、ここはエラーのままにしておかなくてはなりません。